MXレコードの優先度設定に関するお話。
メールサーバーを変更する際などに、旧サーバーのMXレコードを念のため優先度低にして残しておき、新サーバーを優先度高にしておく、という設定を勧める人がいますが、私はオススメしません。
新サーバーのMXレコードを切り替えてから浸透するまでに時間がかかるため、万がいち新サーバーへメールが届かなかった場合に旧サーバーでメールが拾えるように、という目論見なのは理解できますし、私も昔そう教えられて言われた通りにしていました。
お仕事でクライアントのメールサーバーを切り替えることがありました。私は上述のように旧MXレコードを優先度低で残したまま、新MXレコードを優先度高で追加しました。
数日後・・・
「ほとんど新サーバーにメールが届くけど、たまに旧サーバーの方に届くよ」クライアントからそう言われました。が、レコード設定にミスは無いように見えたため、「もう少し様子を見てください」とクライアントに伝えました。
約1カ月後・・・
「やっぱり旧サーバーにメールぽつぽつ届くんだけど」とのこと。むむ。
これはよくないと思い、ドメインのレジストラ業者へ問い合わせました。びしっと断言はしてくれなかったのですが要するに、「優先度高のMXレコードの安否に関わらず、優先度の低いMXレコードにもメールはたまに届いてしまう」ということらしい。使わないMXレコードは無効化するか削除するかしてくださいと言われました。正直理屈は納得していないが、そういうものらしい。
まぁ考えてみるとDNS浸透が遅れているところは何もしなくても旧MXレコードが参照されるわけだから、わざわざ設定を残しておく必要はないですわな。
ということで「古いMXレコードを優先度低でとりあえず残す」というのはやめましょう。消すのが不安なのはわかるんですが、使わないものは消した方がいいですね。あとから知らない人がレコードを見たときにも消していいのかわからんですし。