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運用中のメールサーバーを安全に移行する手順

運用中のメールサーバー移行は、失敗するとメールの送受信が出来なくなってしまい、業務に支障が出る可能性があります。そのため手順をしっかり確認しながら慎重に行うようにしたいところです。本記事では安全なメールサーバー移行の流れをまとめています。

移行先のレンタルサーバーが「エックスサーバー」であると仮定して説明します。他のサーバーでも流れはほぼ同じはずです。

移行先のメールサーバーにメールアドレスを登録する

まず移行先のメールサーバーに、今使っているのと同じメールアドレスを全て登録します。

メールソフトの設定をする

次にメールソフト(Outlookなど)の設定をします。新しいサーバーの設定でメールアカウントを「新規作成」してください。メールソフトに同じメールアドレスのアカウントが新旧2つ登録された状態になりますが、いったん気にしないでください。

公式のマニュアルを参考に設定します。

送信のテストをする

この時点で新アカウントでは「メール受信はできない」が「メール送信はできる」状態です。作成した新アカウントでメール送信のテストをしてください。送信が失敗する場合は、ここまでの手順にミスがある可能性がありますので確認みてください。

ドメインのMXレコードを変更する

送信テストが問題なければおそらく正しいメール設定ができているだろうと判断し、ドメインのMXレコードを変更します。当該ドメインの管理サービスにログインし、DNSレコード設定機能を使い、MXレコードを旧サーバーIPから新サーバーIPに変更します。

このとき、MXレコードには優先度の設定が可能なので、「念のため旧レコードの優先度低にして残しておき、新レコードを優先度高に設定する」という方法をとる人もいます。理論上は問題なさそうなのですが、私の場合は設定後から何日たっても、一部のメールが旧レコードの方に配信されてしまう現象が何度も起きてしまいました。なので旧レコードを残すのはオススメしません。当時使用していたレジストラ「お名前ドットコム」のサポートにも相談したところ、旧レコードは削除するようにと案内されました。

新しいサーバーのIPアドレスは、サーバーのコントロールパネルなどから参照できます。
エックスサーバーの場合はサーバーパネルの「サーバー情報」に書いてあります。(以下)

MXレコード変更の反映を待つ(受信テスト)

MXレコードの変更が反映されるまでだいたい数十分~数時間かかるので待ちます。(サービス仕様による)

反映のタイミングは地域によって異なるため、この間に届くメールは新アカウントに届いたり旧アカウントに届いたりする可能性があります。(あえて旧アカウントを残しておいたのはこのためです)
完全に反映されると、新しいメールアカウントの方にだけ受信されるようになっているはずです。

特にメールが届かない場合は自分でメールを送って受信テストをしましょう。

あとは必要に応じて、新旧のメールアカウントを統合しましょう。やり方はメールソフトによって異なりますので適宜調べてください。

Outlookの場合はこちらの記事を参考にどうぞ。